遺産マネー、首都圏に集中
○平成29年8月9日付日本経済新聞より
『日本では、65歳以上の高齢者が個人金融資産の半分相当の900兆円超を所有しています。年間約130万人が亡くなりますので、高齢者の金融資産は近い将来、約1,000兆円が相続されます。子世代は地元を離れて大都市圏に住んでいるケースが多く、自らに利便性のよい金融機関に資産を移します。
移動する金融資産は約9兆円と大手地銀1行分の預金量に相当し、四国や東北は流出する一方、マネーの首都圏集中が加速しています。
その結果、地方銀行は、人口減、相続資産の流出、そして日銀のマイナス金利政策導入後は運用難など少子高齢化に伴う問題に直面しています。』
○統計から
日本の国家予算が約100兆円ですので、近い将来相続されることとなる1,000兆円がとんでもなく大きな金額で、その移動が日本の経済に多大な影響を及ぼすことは想像に難くないかと思います。
日本銀行の調査によりますと、平成29年3月末の全国預金合計は745兆2,958億円(前年同月比+6.2%)。都道府県別では、東京は254兆4,496億円(+12.7%)と飛び抜けており、全体に占める割合も+1.9ポイントとなりました。
また、総務省統計局によりますと、平成28年において、東京の15~64歳人口(いわゆる生産年齢人口)の割合は65.8%(全国平均60.3%)と最も高く、逆に65歳以上人口は22.9%(全国平均27.3%)と最も低くなっています。
団塊世代が75歳以上になる2025年(平成37年)ごろには、遺産相続に伴い都市圏にいる子への預金移動が本格化し、都市部へのマネーの集中はさらに極まっていくものと見られています。
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